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そのアイデア、世界を変えますか? 東京大学・横田幸信が語るイノベーティブなアイデアの作り方【前編】

イノベーション。

ビジネスの現場で、書店で、雑誌の見出しで、この言葉に出会わない日はないといっても過言ではありません。では、イノベーションはどうすれば生み出すことができるのでしょう?

実は、その仕組みを解き明かそうとしている注目の研究者が東京大学にいらっしゃいます。その名は横田幸信さん。学内でイノベーション人材の育成を標榜する「東京大学i.school」のディレクターを務める一方、ご自身で起業し、大学と産業界の両面からイノベーションを研究・実践しています。

知の最前線から、イノベーションの正体に迫ります。

Interview by Takuya Fujita | Photos by Jun Matarai

2015.10.29[Thu]

イノベーションとは、社会の変化である

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——イノベーションは、日本では「技術革新」とよく訳されます。横田さんにとってイノベーションとはどのようなものでしょう?

イノベーションをどう捉えるかは、人によって違います。例えば、小さいころ愛読していた、「学研まんがシリーズ発明発見シリーズ」に載るようなものがまず思い当たります。ライト兄弟の飛行機や、エジソンの電球といった、いわゆる「発明」と呼ばれるものです。日本で言えば、アンパン、カラオケ、ランドセルなどでしょうか。私は他に、オリンピックやワールドカップといったイベントも立派なイノベーションだと思いますよ。

人の価値観や、日常の行動習慣を変えたからです。イノベーションとは、人の価値観や日常の行動習慣を変えたことで生まれる、社会の変化です。

アイデアの強さは、「一回味わうと離れられないか?」でチェックできる

社会を変える、と言うと壮大な気がしてしまいますが、イノベーションにつながるイノベーティブなアイデアは作ることができると思います。ハリウッドセレブにもファンの多い、日本のシャワートイレも間違いなくそうですね。トイレという習慣をガラリと変えたわけですから。一回味わうと離れられない――――それはイノベーティブなアイデアだと呼べるでしょう。

目指すべきは「握りやすい歯ブラシ」ではなく
「歯磨きをポジティブに変える歯ブラシ」

イノベーションの定義はいろいろあっていいと思います。ですが、あまり小さい変化をイノベーションと呼ぶのはオススメしません。例えば歯ブラシを開発しているとして、「汚れをよく落とす歯ブラシ」とか「握りやすい歯ブラシ」を目指しても、イノベーティブなアイデアはなかなか生まれません。ちょっと便利な商品ができるくらいです。

狙うべきは、「歯磨きを、ポジティブにやりたくなるモノ」。それくらいの目標設定が必要です。歯磨きって、ちょっと面倒だから積極的にやりたがる人って少ないですよね。人の気持ちを動かし、日常をいい方向に変えてしまうアイデアこそ、イノベーションにつながるのです。

イノベーターは育成できない
イノベーション人材なら、あなたもなれる

——東大には、イノベーションの学校とも言われている「東京大学i.school」があります。イノベーションを生む能力は伸ばすことができるのでしょうか?

イノベーションスクールと紹介すると、必ずイノベーターを育てるのだと思われます。スティーブ・ジョブズ、本田宗一郎がイメージに浮かぶのでしょう。でも、そういった強力なリーダーシップを持つ人材を育成しようなんて考えてはいないのです。育てるべきは、大企業の中で、プロジェクトデザインができる人。デザインができるとか、コーディングができるとか、そういったクリエーションが苦手でも、プロジェクトを生み出すことはできますから。今の大企業に必要なのはそうした人材です。

(次のページ イノベーティブなアイデアを生む方程式とは)

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